- 伊賀焼に用いる穴窯について教えてください。

 

伊賀焼で使う穴窯というのは窯の歴史の中でもとても古い窯なんですよね。

縄文式土器の野焼きといって地上に穴を掘って有機物を被せて

燃やしたのが窯の原点なんですが、それでは大気に熱が逃げてしまい、

効率が悪かったんです。
 

そこで今度は山の傾斜に穴を掘って陶器を焼いたのが、穴窯の原点なんです。

凄く昔ですから耐火レンガも無いし、自然の山の土を使って焼いているので、

高温になると天井が落ちてきたり、地下水など色々な要素で温度が

上がらない事がありました。


故に昔の陶器は温度が上がりきっていない作品が沢山あります。

そんな歴史を経て今度は耐火度がある土をレンガのように固めて窯を

作る事にしました。

穴窯で一番古いものは、穴を掘って窯全体が地下に潜っています。
そこから半分地下に埋まった(天井部分だけを地上に出す) 
半地下穴窯に移ったのですが 、それでも熱効率が悪く 燃料が、

沢山いるということで全て地上で作り上げた窯が俗にいう

「登り窯」なんです。

穴窯は燃料(木材)が非常に沢山必要な不経済的な窯ですが、
独特な構造で中は間仕切りも何もない土管を傾斜地に倒したような窯です。

登り窯は中に間仕切りの様な傾斜があって、最初の炎が傾斜を経て

次の窯へ次の窯へと徐々に温めていく窯なので、熱効率が良い。
この辺では備前なんかですね。

私がなぜ穴窯に拘るかというとやはり、伊賀焼というものに魅せられて

穴窯を作りたいと思いました。
"古伊賀"を伊賀焼と言うんですが、もともと穴窯で焼かれた物が多いんです。

ただ穴窯というのは登り窯と同じ大きさでも燃料は2倍必要で、

煙も相当出るので大変ですが、私は文献に沿った昔に近い伊賀焼を

意識して製作しています。

片山 雅昭    

Column No.3 | 穴窯を語る

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©三原浮城窯 | 陶芸家 片山 雅昭 | 2019