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伊賀の四度焼 "扁壺(へんこ)"
これは四度焼きの扁壺という壷です。
この陶器を象徴する上部の“焦げ”ですが、
小さな木をこの壷に向かって投げて、その「燃えかす」が、付着して出来たものです。
その為、この”焦げ”に関して言えば、他のギャラリー作品と違い、私が作り上げた
部分となります。
ただし、焦げの”流れ”具合に関しては偶然なんですけどね。
元々、三度焼きのときは、この裏側(焦げから見て)のように物凄く光っていたんですが、
それでは面白くないということで、このような焦げを付けることにしました。
下の部分は、窯変(ようへん)といって窯の酸素が多くなったり、少なくなったといった
変化のもとに生まれた模様です。
裏側の黄色のような模様は、松の灰が高温で熱せられることで酸化をした結果です。
何度も焼いていることで、灰の掛かりが厚く、一度や二度焼いたときのサラっとした
感じとは、一味違います。
この作品は、鑑賞するときに自分の好みの場所が見えるように配置出来る点が、
良いですね。
私の作った作品の中でも面白い物の一つです。
片山 雅昭
解 説
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